老健医局 在宅・訪問医局

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老健医局 在宅・訪問医局

老健医局

老健施設での医師の勤務内容について

老健での大枠の役割について

リハビリ運動

介護老人保健施設は居宅生活が困難になった要介護者の自立を支援するための施設であることから、サービスは基本的に「入所者の在宅復帰」を目標として提供されます。そのためのリハビリテーションが老健業務の中心であり、3種類ある介護保険施設の中で唯一、リハビリ専門職の配置が義務付けられています。効果的なリハビリが実施されるように入所者の身体状態を把握した上で適切な指示をリハビリ専門職に与えることは、老健に勤務する医師の重要な役割の1つです。

また、在宅復帰を可能にするための入所者の健康管理も、医師に必須の職務となります。その他、老健の役割には、退所して家庭に戻った要介護者の居宅生活維持を支援するという側面もあります。老健が提供するショートステイや通所・訪問リハはそれを目的としたサービスでもあり、一方で居宅介護をする家族のリフレッシュや仕事への支障回避を目的に、家族の介護負担を一時的に軽減することも目的の1つです。

要介護者・介護者の日常生活支援により、介護者の再入所を未然に防止するという考え方に基づくサービスといえるでしょう。また、老健本来の目的ではありませんが、2009年の介護報酬改定の際、老健でもターミナルケア加算が算定できるようになったことで、利用者の希望に応じて看取りを行う施設も増えてきています。

医師の具体的な業務内容

介護老人保健施設の常勤医師は入所者の健康管理を担い、診断や治療・処方、入所者の状態を把握した上で看護師やリハビリ専門職への指示などを行います。その他、ショートステイや通所リハビリなどで施設を訪れる方の健康管理や、場合によっては看取りを担うなど、職務内容は多岐に渡ります。また、入所者の心のケアや日常生活の状態把握にも常に気を配る必要もあります。医師が医療職ピラミッドの頂点に位置する病院とは異なり、老健で提供するサービスのコーディネーター的な役割が求められるのです。

それゆえ、内科以外の診療科の先生でも勤務されているケースが多くみられ、コミュニケーション能力を重視した採用がなされているケースが多いです。

人生経験の豊富なベテラン医師が老健の常勤医師となり、活躍をしているケースが多くみられます。

入所・通所者は基本的に症状が安定していることから、病院のように1日に数多くの診断や処置を次から次へとこなすことはまずありません。そのため勤務時間は基本9時~17時前後で残業もほとんどなく、土日祝が休日の施設が多いようです。さらに常勤医師の当直が義務付けられていないため、体力的な負担も病院勤務より少なくなり、勤務環境は比較的ゆったりしているといえるでしょう。そうした事情から、還暦を過ぎたシニアの医師はもとより、子育て中の既婚の女性医師などからの注目度も高い職種となっています。